正直、もう辞めようかと思った時期がありました。
サーフィン歴2年目の秋。週末に必ず海へ通っていたし、道具もそれなりにそろえていた。
ひとつ前の夏から「そろそろカットバックっぽい動きがしたい」と期待していたのに、半年経ってもテイクオフは間に合わないときも多く、できたとしてもライディングは3秒で終わる。

2週間やらなかったときは、むしろ下手くそになってるのでは?
と思うようになっていた。
その頃、SNSで同時期に始めたキッズサーファーがどんどん上達しているリールを見て、スマホを閉じた。
やっぱ、才能ないのかな……。

停滞期。その言葉を自分に使うのは少し照れくさいけれど、間違いなく停滞していた。でも結論から言うと、ぼくはそこから抜け出せました。特別なスクールに通ったわけでも、いきなり素晴らしい波に出会ったわけでもない。ただ、気づいてしまえばあっけないくらい小さな「3つのきっかけ」があっただけでした。
この記事は、同じように「進歩してる気がしない」と感じている週末サーファーに向けて書きます。
結論:停滞期は「才能の問題」ではなく「反復回数と意識の向け方」の問題

半年間の停滞を通じてぼくがたどり着いた答えはシンプルでした。
- 週1サーファーは物理的に反復回数が足りないだけ
- 才能がないわけではなく、1セッションから拾う学びの量が少なかった
- 陸での時間をどう使うかで、海の時間の価値が変わる
以下では、この3つを具体的に変えたら結果的に停滞を抜けられた、というぼく自身の話をする。
そもそも停滞期って何が起きているのか

数字で見ると、会社員の週末サーファーの現実がはっきりする。
週1回、2時間のセッションをこなしたとしよう。天気や波で行けない日もあるから、年間だいたい40〜50セッションがいいところだ。そのうち「ちゃんと波を捉えられた」ライディングは、当時のぼくの場合1セッションあたり5本あればいいほう。
つまり、年間で「ちゃんと乗れた波」は200〜250本程度しかない。
練習量として考えると、これはかなり厳しい。
野球で例えると、週一回5スイングするだけ。伸びないわけだ。しかも数週間海に入れない期間があると、体の感覚ごとリセットされる。これは体験的に間違いない。

要するに、週1サーファーが停滞するのは当たり前で、むしろ伸びている人がレアなのだと気づいたとき、ぼくは少しだけ楽になった。
きっかけ① セッション後に「1行メモ」を書き始めた

最初に変えたのは、これです。
海から上がった直後、車に戻って運転する前の5分間、スマホのメモに1行だけ書くようにした。
「202◯/◯/◯。 〇〇ポイント、 腰サイズ。テイクオフの動作がすこし遅いときがあった。次はもっと先に腕をつく」
これだけ。本当にこれだけ。
それまでのぼくは、セッションが終わると「今日は5本ぐらい乗れた、楽しかった」で終わっていた。でも1行メモを書き始めてから、明らかに変わったのは「次のセッションで意識することが1個ある状態で海に入れる」ことだった。

海に入る前にメモを見返す。「前回はうねりの乗る位置が手前すぎた」→ 今回はそこだけ意識する。これを繰り返すだけで、テイクオフのパーリング率が1ヶ月で明確に減った。
ぼく自身、パーリング記事でも書いたように、パーリングは原因を言語化できると急に減る。それを自分のセッションでも体験した。
ポイント:書くのは「今日の反省」ではなく「次回に意識する1点」だけでいい。長く書くと続かないから。
きっかけ② 「新しい技を狙う」のをやめた

その頃のぼくは「オフザリップ決めたい!カービングをしたい!」と焦っていた。
でも考えてみれば、そもそもテイクオフが安定していない。ボトムターンも、なんとなく横に走れているだけで、レールを入れる感覚なんて実はわかっていなかった。
そこである日、決めた。
「新しい技は、テイクオフが10本中8本安定するまで考えない」
半年ずっと横ばいだった原因は、「やりたい技を見よう見まねで無理やりやろうとしていた」だった。
オフザリップを決めたくても、その前のボトムターンができていないなら不可能。
ボトムターンも安定してテイクオフからライディングの動作に移らないと不可能。

ぼくが気づいた鉄則:「やりたい技」をするためには、「その技の前の動作」を完璧にする必要がある。
この切り替えをしてから、海から上がったあとの気分が変わった。小さな成功体験を繰り返す。
(以前)「オフザリップなんて出来る気がしない。。」→(切替後)「今日はボトムターンを意識してできた」
結果的に、テイクオフの成功率が上がってから、ボトムターンは自然に安定した。ボトムターンが安定すると、次の動き(カットバックなど)はそれっぽく出来るようになってくる。
きっかけ③ 週2日の陸トレを「15分だけ」始めた

海に行けない平日をどう使うか。これは週1サーファーにとって避けられない課題だ。
最初は陸トレという言葉に抵抗があった。ジム通いとか、筋トレメニューとか、正直「それができる人間なら苦労してない」というのが本音で。
だからハードルを思いきり下げた。週2日、夕食後15分だけ、バランスボードに乗る。これだけ。
最初は転んで怪我しそうで10秒も立っていられなかったけど、2〜3週間で安定するようになった。
そしてその次のセッション。明らかにテイクオフ直後のライディングが安定していた。
いつもテイクオフ後はバランスをとるだけで必死だったのに…!
もちろんサーフスケートのほうが効果は高いと思う。でも家で15分、テレビ見ながらでもできる陸トレを習慣化したことのほうが、効果云々よりずっと大きかった。「何もしてない罪悪感」が消えて、次のセッションが楽しみになるというメンタル面の変化も大きかったです。
陸トレグッズは他にもこちらで紹介しています↓
これら以外に、小さく効いたこと
上の3つが「大きなきっかけ」だとして、それ以外にもいくつか効いた行動があるので短くシェアしておく。
- 朝活セッションに切り替えた:早朝の人の少ない時間に入って多くの波に乗る。
関連『早朝サーフィンが最高な理由5選【経験者が語るメリットと朝活サーフの始め方】』 - ボードをひとつダウングレード:ちょっと浮力の多いボードに戻した。ショートボード初心者あるあるだが、浮力の少ないボードで停滞するより、大きめのボードでターンの練習をした方が成長が早い。
関連『サーフィン初心者が最初に選ぶべきサーフボード5選【最速でテイクオフ!失敗しない選び方】』 - テイクオフの動作を確認:立ち上がったときの足の位置やスタンスなど、テイクオフの動作を自宅で何度も練習。
どれも小さいことだけど、3つのきっかけと合わせて、ぼくの停滞期は明らかに動き始めた。
停滞期の抜け出し方 まとめ

| やったこと | 狙い | 必要な時間 |
|---|---|---|
| セッション後に1行メモ | 1セッションの学びを拾う量を増やす | 5分 |
| 新しい技を封印 | 成功体験の蓄積と基礎の完成度を優先 | 0分(意識だけ) |
| 週2日15分の陸トレ | 平日に体の記憶を残す | 週30分 |
| 教則動画を絞って見る | 情報過多をやめて1点集中 | 週10分 |
| 朝活にシフト | 波質のいい時間帯を選ぶ | 変わらず |
| ボードを1つ戻す | 乗れない道具で停滞するのをやめる | — |
停滞期のサーファーに伝えたい3つのこと

最後に、同じような停滞期にいる人に向けて。
1. 停滞しているのはあなただけじゃない
週1サーファーは年間200本乗れれば上出来。停滞してる期間があって当たり前。
2. 才能より、「1本から拾える学び」の量が重要
同じ海で同じ時間やっても、1セッションから10の気づきを得る人と、0のままの人がいる。それは才能じゃなくて習慣の差だ。
3. 「辞めようかな」と思った時は、実は変わる直前
ぼく自身、停滞期の一番深い夜に「もう辞めようかな」と書き出したメモがきっかけで、翌週から少しずつ変わり始めた。
よくある質問

Q1. 停滞期は何ヶ月くらい続きますか?
個人差が大きいですが、ぼくの場合は約6ヶ月。周りの週1サーファーに聞くと3ヶ月〜1年の幅で経験している人が多い印象です。明確な「終わり」があるわけではなく、ある日ふっと波が繋がる瞬間が来る感覚に近いです。
Q2. スクールに行ったほうがいいですか?
ぼくはサーフィンスクール(体験)をきっかけにサーフィンにハマりました。ただそれはサーフィン始めたてのとき。今思えば、停滞期にもう一度スクールを受ければ、改善箇所を早めに見つけられたかもと思っています。
スクール参加のメリット・注意点記事もあるので、気になる人は参考にしてみてください。
Q3. サーフスケートは買うべき?
余裕があれば絶対おすすめです。ただ「3万円ポン!」と決断しづらい金額なので、まずは数千円で買えるバランスボードやバランスボールから試すのが個人的には入りやすいと思います。
関連『サーフィン陸トレ器具おすすめ7選【予算・目的別】海に入れない日でも波乗りが上達する完全ガイド』
Q4. 陸トレのモチベが続きません
まずは「週2日15分だけ・テレビ見ながらでOK」くらいの低いハードルに下げるのがオススメ。サーフィンが上達していくとモチベーションも上がって続けやすくなっていきますよ。
【おわりに】継続すればきっと道は開ける

停滞期は、やめるサインじゃなくて、やり方を変えるサインだった。
ぼくはそう思えるようになってから、少しだけサーフィンとの距離感が楽になった。同じように悩んでいる人に、この記事がなにかひとつでも「やってみようかな」というきっかけになれば嬉しいです。
次の週末、いい波が来ますように。


コメント